サーブ・レシーブ得点率から見るTリーグの勢力図(個人編)
今回は前回の記事で取得したデータを用いて、サーブ・レシーブ得点率を可視化していきます。
サーブ時の得点率についてはランキング形式で公式ページに掲載されています。
ただこのランキングはシーズンを通して13試合以上の試合に出場しないと、集計対象外になってしまいます。(21試合 ☓ 0.6以上が条件のため)より集計対象を広げたランキングを見てみたいと思います。
また、サーブ得点率女子一位の石川選手と男子一位の張本選手には5%ほどの差があります。女子が全体的にサーブ得点率が高くなりやすいのか、それともただ石川選手が鬼強いだけなのかがよくわかりません。この辺りも検証したいと思います。
目次
- サーブ得点率ランキング
- レシーブ得点率ランキング
- 基本統計量
- グラフにしてみる
サーブ得点率ランキング
男子
対象選手はサーブ機会が200以上、つまりTリーグの出場前試合を通して200回以上サーブを出した選手としています。また、ダブルスは除外していますが、ヴィクトリーマッチは含まれています。
それぞれの列の説明は以下の通りです。
serve_point : サーブ得点数
serve : サーブ機会数
serve_winrate : サーブ時の得点率
公式ページのランキングと比較しても、サーブ得点数、サーブ機会数がほとんど一致しているので、データは正しいものとして進めていきます。
6試合にしか出場しておらず、公式ランキングでは集計対象外だった林選手が張本選手に次いで二位となっています。
女子
こちらも公式ページでは集計対象外だった早田選手が二位となっています。11試合に出場しているのでたまたま運が良かったわけではなく、実力通りの数値になっていると思います。
レシーブ得点率ランキング
公式ページには掲載されていませんが、レシーブ得点率も集計しました。
男子
サーブ同様、対象選手はレシーブ機会数が200以上の選手にします。
それぞれの列の説明は以下の通りです。
receive_point : レシーブ得点数
receive : レシーブ機会数
receive_winrate : レシーブ時の得点率
張本選手が一位なのはもうさすがとしか言いようがありませんが、サーブ時得点率ではそこまで上位ではなかった森園選手が二位となっているのが意外でした。ダブルスのレシーブだけでなく、シングルのレシーブ力もかなり高いことが窺えます。
女子
ツートップが離れているのはサーブ時の得点率と変わらずという結果になりました。トップと最下位の差がけっこう大きいなとも思います。
基本統計量
女子は差が大きかったような気がしたので、それぞれの基本統計量だけ見ておきます。
平均値にはほとんど差がありませんが、女子のほうが少しだけサーブが有利なのかもしれません。標準偏差は女子のほうが大きくなっており、ばらつきが大きい、つまり個々の選手の実力差が男子と比較すると大きいとは言えそうです。
グラフにしてみる
男女まとめ
女子のほうがばらばらになっていて、サーブ得点率とレシーブ得点率の相関関係が高そうに見えます。
男子
男子はサーブ得点率とレシーブ得点率は相関関係がほとんどありません。
森園選手のようにレシーブの得点率が高く、サーブの得点率はさほど高くない選手がいたり、陳選手のようにサーブの得点率が高く、レシーブの得点率はさほど高くない選手もいます。
女子
男子に比べラリー勝負になる展開が多く、ラリーに強い選手の両方の得点率が高いという構図になっていそうです。
わかったこと
- 石川選手が鬼強く、サーブ得点率が高くなっていた
- 早田選手も鬼強かった
- 公式ランキングでは集計対象外の選手も見てみると面白かった
- レシーブ得点率も公式ページに掲載してほしい
こんなところです。今回は以上です。今後はチームごとにやるとか、得点推移に着目するとか、気が向けばやってみます。